7巻「ロードスの聖騎士」(下)のあらすじ

邪神復活の儀式と暗黒の島への上陸
黒の導師バグナードは、フレイムから奪った「魂の水晶球」とヴァリスから奪った「生命の杖」、そして生け贄となる少女ニースを手に入れ、破壊の女神カーディスの復活を画策した。
自由騎士パーンや騎士見習いスパークら一行は、さらわれたニースを救い出し、邪神の復活を阻止するために暗黒の島マーモへと上陸した。
一方で、カノン太守のアシュラム率いるマーモの軍勢は、諸王国の連合軍による猛攻を受け、本土マーモへと撤退を余儀なくされた。
マーモの帝都ダークタウンに帰還したアシュラムは、黒の導師バグナードと再会し、滅びゆく島から民を率いて新天地へ脱出する決意を固めた。
勇者たちの集結と黒の導師との決戦
スパークたちは、パーンやスレインといった伝説の勇者たちと共に、王城コンクァラーへの潜入を試みた。
城内の廊下でパーンとアシュラムは三度目となる対峙を果たし、一騎打ちで互いの力を確かめ合った末に、宿命の決着をつけずそれぞれの目的のために武器を収めた。
アシュラムは、マーモの民を船に乗せて未知の大陸へと旅立つために城を後にした。
その後、スパークたちは玉座の間で待ち構えていたバグナードと激突し、傭兵ギャラックが自らを犠牲にして道を切り開くなか、スパークはついに黒の導師を討ち取った。
レイリアと灰色の魔女の終焉
王城の地下に設けられた破壊の女神の神殿では、灰色の魔女カーラがニースを扉として邪神復活の儀式を最終段階まで進めていた。
駆けつけたレイリアは、かつて自らの身体を支配していたカーラの正体である額冠サークレットをウッド・チャックの肉体から引き剥がし、自らの額に装着した。
レイリアはカーラが五百年にわたって積み重ねてきた膨大な記憶と執念を正面から受け止め、大地母神マーファへの揺るぎない信仰心によってその呪縛を退けた。
この献身的な行為によって、歴史を影から操り続けた灰色の魔女の存在はレイリアの魂の一部として浄化され、長い均衡の歴史に終止符が打たれた。
女神の降臨と人々の新たな選択
儀式の影響でニースの肉体には大地母神マーファが降臨し、破壊の女神カーディスの復活は寸前のところで阻止された。
マーファは、自らが地上に留まりロードスの人々を導くという選択肢を提示したが、パーンやスレイン、レイリアたちは神の導きではなく、人間自身の意志で歴史を歩む道を選んだ。
女神はその願いを聞き入れ、自らの力を使って死の淵にあったギャラックの命を蘇らせるという奇跡を授け、ニースを解放して姿を消した。
邪神戦争は終結し、マーモ島はフレイムの管理下に置かれ、シャダムが初代太守として、スパークがその補佐として復興を担うこととなった。
ロードスの騎士の誕生と旅立ち
諸王国の王たちがカノンに集結して開かれた円卓会議において、パーンはその功績を讃えられ、特定の国に属さず平和を守るロードスの騎士の称号を贈られた。
十五年にわたる戦乱に終止符が打たれ、ロードス島は灰色の呪縛から解放されて新しい時代へと歩み出した。
かつての仲間たちとそれぞれの道を歩むことを約束して別れたパーンは、ディードリットと共に自らの出会いと冒険の地を巡る新たな旅へと出発した。
ディードリットは、愛するパーンの背中を見つめ続けながら、これから始まる新しい歴史を共に見届ける幸福を噛みしめていた。